先進自治体(墨田区・帯広市・吹田市・千葉県)の中小企業振興施策、その具体化の実際
中小企業・地域経済振興条例を制定した自治体が100を超えた。条例が急激に広がる背景には、東日本大震災の教訓から中小企業(業者)の役割が見直されていること、大企業の工場閉鎖と海外移転の動きに対して地域に根ざす中小企業の振興が注目されていることがある。
増補版では、スカイツリー営業開始後の墨田区の取り組み、食の産業化へ歩み出した帯広市・金融機関としての帯広信用金庫の地域経済支援の実際、中小企業振興条例の具体化へ動き出した千葉県と吹田市の実践、先進自治体条例の特徴とその有効性など、最新情報を大幅に加筆。
Ⅰ地域内再投資力が地域を元気にする・急速に広がる中小企業振興条例(岡田知弘)
Ⅱ中小企業・地域経済振興基本条例と自治体政策の実際-
①条例に魂を入れてきた墨田区の商工観光行政・スカイツリー開業後の墨田の胎動(高野祐次)
②中小企業振興基本条例から産業振興ビジョンづくりへ-帯広市(渡辺純夫)・産業振興ビジョンの着実な実践に向け官民一体の取り組みへ(秋元和夫)
③産業振興条例の制定に向けた民主商工会の政策活動・吹田市産業振興条例を具体化する取り組み(西尾栄一)
④「ヨーロッパ小企業憲章」に共通する精神をもつ千葉県中小企業振興条例・業振興条例を生かす取り組みと課題(川西洋史)