原発の地域経済への「効果」は1割! 電源三法交付金は地域経済が乏しいことの埋め合わせ
原発の再稼働をめぐり「原発がないと地域経済と財政は破綻する」論がある。それは本当か?
柏崎刈羽原発の地元・柏崎市を事例に、地域経済効果を検証すると、効果は1割台という結果になった。電源三法交付金は、地域経済効果が乏しいことの埋め合わせを、電力消費者の負担でおこなっているにすぎない。
また、電源三法交付金は自治体財政の姿をも変質させている。こうした事実をふまえて、立地自治体の地域づくりの方向を考える。
序:福島第一原発事故の教訓と柏崎刈羽原発地域
Ⅰ:原発に頼らない地域経済への再生-国・東電の原発立地政策と柏崎刈羽原発/原発立地は地域経済を豊かにしたか/3・11後の柏崎地域経済と原発に依存しない地域経済への展望
Ⅱ:柏崎からの発信-原発に頼らないでも地域経済は再生する・原発サイト直近に住む者として・農業は自然と命が大事・ふるさとを台無しにする原発の驚異・かやぶき集落荻ノ島を未来に繋ぐ・「バイオマスタウン構想」の推進について
Ⅲ:原子力発電所立地にともなう財政収入を検証する-原発が立地するとどのような財政収入が生じるか/電源三法交付金の多様化が意味すること