子どもの未来図─子ども期の危機と貧困化に抗する政策的課題

    書籍名 子どもの未来図─子ども期の危機と貧困化に抗する政策的課題
    著者名等 浅井 春夫 (著)
    価格 ¥1,980(税込)
    発行年月日: 2020年10月10日
    ISBN-10 4880377155
    ISBN-13 9784880377155
    C-CODE C0036
    ページ数 188ページ
    本のサイズ A5

書籍の内容

子どもたちはどこにいるのか

コロナ危機の時代に未来図を描くことは、ポストコロナの時代を創造していくうえで必要不可欠である。2020年2月27日の突然の小・中・高・特別支援学校の一斉休校の要請(事実上の決定と服従)が、政府の〈子どもへの無関心〉によるものであったことは記憶しなければならない。いま、子どもたちはどんな環境に置かれているのだろうか。貧困、虐待、いじめなどの実際をつぶさにたどり、児童養護問題から児童相談所、母親と子、子育ての現状を多角的に分析して、時代を変えるための認識と運動のあり方を考える。

目次

[はじめにかえて]

  • コロナ危機が現代社会に突きつけたものと未来図─問われる現在から未来への構想力

第1章 子どもの未来図

  • 1 子ども虐待とは何か
  • 2 貧困と虐待の相関関係
  • 3 国家の介入と虐待─復古的な家族観と家庭教育支援法案
  • 4 ネットいじめ─その特徴と教育的克服への取り組み
  • 5 他者攻撃─「最大の防御は攻撃なり」の関係性の罠
  • 6 ゼロトレランスと管理教育─文科省のいじめ対策と学校のいじめ構造の問題点
  • 7 子どもの貧困─GDP世界3位の国で、なんでヒンコン
  • 8 子どもの貧困と世代間連鎖─生まれた家庭で子ども格差があるのはしょうがない
  • 9 格差・貧困と学力─学力の格差が表面化する転換期を考える
  • 10 子どもの未来を描くための手がかり 1 災害遺児─その時を支援する国であるために
  • 11 子どもの未来を描くための手がかり 2 福島の子ども─コミュニティを支援する国であるために
  • 12 子どもの未来を描くための手がかり 3 沖縄の子ども─国の主権が侵害されたままで住民の人権は守れない

第2章 SDGsと子どもの未来の描き方

  • 1 貧困の諸相
  • 2 貧困の基礎知識
  • 3 日本の貧困状況
  • 4 貧困はなぜつくられるか
  • 5 貧困と教育の課題
  • 6 貧困根絶の可能性と課題
  • 7 貧困問題の解決のために

第3章 子ども虐待への対応

  • 1 「新しい社会的養育ビジョン」を考える
  • 2 子どもの虐待
  • 3 虐待をどう防止するか
  • 4 虐待を受けた子への支援
  • 5 児童相談所のあり方
  • 6 国のカタチを変える政策動向

第4章 戦後の児童養護問題と実践の課題をとらえる─歴史から学び、現在の課題に立ち向かう

  • 1 戦後の再出発の歴史から
  • 2 児童養護の戦後史
  • 3 2000年以降の児童虐待の急増と「新しい社会的養育ビジョン」
  • 4 戦後の歩みをふりかえって

第5章 子育て支援サービスの機能とその落とし穴─女性に向けられた支援の実際と女性役割機能の「強化」

  • 1 リフレッシュ休暇の取得と保育現場の事情
  • 2 リフレッシュ休暇の捉え方
  • 3 子育て支援策の落とし穴を考える
  • 4 ジェンダー平等の視点から考える「子ども家庭支援」
  • 5 ジェンダー平等の子育てを支援するために

あとがき─ひとりで、ふたりで、みんなと未来図を描いてみよう

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