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検証 介護保険施行20年 ―介護保障は達成できたのか
書籍名
検証 介護保険施行20年 ―介護保障は達成できたのか
著者名等
芝田 英昭
(編著)
/
河合 克義
,
服部 万里子
,
井口 克郎
,
日下部 雅喜
,
森 周子
,
金 滉垣
,
鈴木 森夫
,
藤原 るか
(著)
価格
¥2,420
(税込)
発行年月日:
2020年12月15日
ISBN-10
488037718X
ISBN-13
9784880377186
C-CODE
C0036
ページ数
248ページ
本のサイズ
A5
ネット書店
書籍の内容
介護の危機をのりこえるために
介護保険が目的とした「社会的入院の解消」「介護の社会化」「介護離職の解消」等は達成できたのか。果たして介護保険は必要とするサービスを提供しているのか、市場化・営利に走る介護現場の深刻な人材不足、保険者である市町村の混乱をどうするのかなど、介護保険が高齢者福祉に与えた影響をとらえつつ考察する。また、介護保険の利用当事者として「認知症の人と家族の会」の運動を跡づけ、劣悪な労働環境に置かれる在宅介護の現場を実態報告する。併せて、同様な介護保険制度をもつドイツ、韓国の現状レポートを収録。権利としての社会保障の視点から「介護保障とは何か」を総合的にとらえる。
目次
プロローグ
Ⅰ部 介護保険施行20年 ─ その変容と課題
第1章 介護保険の根源的な矛盾と将来像に対する視点
芝田英昭
はじめに
1 介護保険の構造的矛盾の正体
2 介護保険は社会福祉市場化の起爆剤
3 全世代型社会保障検討会議が描く財界主導の介護保険改革
4 混合介護、介護給付費割引の拡大の可能性─ 株式会社による実質的な「特養経営」
5 「地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律(2020年6月5日可決・成立)」の方向性
おわりに─ 介護労働者の専門性重視と人権視点からの介護保障改善私案
第2章 高齢者の生活実態と介護保険
河合克義
1 高齢者の生活保障と介護問題の位置
2 高齢者の生活実態 ─ 貧困と孤立
3 介護保険制度の政策理念と現実
4 生活問題への総合的対応と福祉制度の再構築
第3章 介護保険の誕生からたどる現在の課題
服部万里子
はじめに─ 検証課題は5点
1 2000年、介護保険制度の創設と5つの課題
2 第1課題=介護保険で必要なサービスは受給できているのか
3 第2課題=家族の介護負担は軽減されたか
4 第3課題=ケアマネジメントは機能しているか
5 第4課題=介護サービス提供事業所の経営と介護職の充足の検証
6 第5課題=保険者である市町村の役割と介護保険の財源
7 介護保険の今後の課題
第4章 介護人材政策の総括と課題
井口克郎
はじめに
1 小泉「構造改革」と介護人材不足の作出・助長─ 2000~2009年頃
2 介護労働者処遇改善への表面的な動きと「自助」「互助」への回帰─ 2009~2012年頃
3 第 2次安倍政権以降の介護人材をめぐる動向─ 2012年以降
4 介護保険 20年の人材政策の総括と近年の動向
おわりに
第5章 自治体はどう変えられようとしているのか
日下部雅喜
はじめに
1 介護保険制度と市町村
2 介護保険20年と市町村の経過と実態
3 「保険者機能強化」の狙いと問題点
おわりに─ 地域の介護保障要求、生活支援要求運動と市町村変革への課題
Ⅱ部 海外の介護保険に学ぶ
第6章 ドイツの介護保険改革
森周子
はじめに
1 介護保険の概要
2 ドイツの介護保険の特徴
3 介護保険の現状
4 制度改革の展開
5 近年の改革動向─ 介護人材不足への対応と介護職・家族介護者の負担軽減
おわりに
第7章 韓国の介護保険改革
金淏垣
はじめに
1 長期療養保険の導入
2 長期療養保険の変遷
3 長期療養保険の仕組み
4 今後の課題
Ⅲ部 当事者とケアワーカーからの報告
第8章 「認知症の人と家族の会」と介護保険
鈴木森夫
1 「介護の社会化」「認知症になっても安心して暮らせる社会」をめざして
2 介護保険の導入をめぐって
3 2つの相いれない政策の流れと「家族の会」の提言
4 利用者・家族に重くのしかかる負担─ 制度改悪による深刻な影響
5 コロナ禍のなかの介護保険制度
おわりに
第9章 在宅で働くホームヘルパーにみる介護保険の矛盾─「生きる」のも「逝く」のも自分らしく ─
藤原るか
はじめに
1 「在宅」重視といっても(騙されやすい私たち)
2 生活とプランのずれ
3 国賠裁判で現場の状況をアピール
4 公務員への道
おわりに─ 貧困の放置に歯止めをかける社会に
エピローグ
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