医療・公衆衛生の法と権利保障

    書籍名 医療・公衆衛生の法と権利保障
    著者名等 伊藤 周平 (著)
    価格 ¥2,310(税込)
    発行年月日: 2023年9月30日
    ISBN-10 4880377562
    ISBN-13 9784880377568
    C-CODE C0036
    ページ数 208ページ
    本のサイズ A5

書籍の内容

検証もされず、コロナ禍は終わったのか?

過去最大の医療崩壊を引き起こし、過去最多の死者を出した新型コロナ感染第8波の現実を、国(政府)は黙殺した。死者の大半が高齢者であったからだ。こうした高齢者の生命を軽視する政策状況に異を唱え、患者の権利(生命権、医療を受ける権利)という観点から、医療・公衆衛生の法制度の問題点・課題を明らかにする。

目次

序 章 コロナ禍の医療・公衆衛生と患者の権利

─医療を受ける権利は保障されたのか─

  • 1 新型コロナ・パンデミックの中の「いのちの選別」
  • 2 コロナ禍における生存危機と社会保障の役割
  • 3 患者・被保険者の権利、とりわけ高齢者の人権
  • 4 本書の目的と構成

第1章 医療に関する法

─医療保障法─

  • 1 医療保障の法と体系
  • 2 医療法と医療提供体制
  • 3 医療保険の給付構造と診療報酬制度
  • 4 医療保険財政と保険料
  • 5 高齢者医療と公費負担医療の法
  • 6 介護保険法

第2章 公衆衛生に関する法

─公衆衛生法─

  • 1 公衆衛生の意義と法体系
  • 2 感染症法
  • 3 新型インフルエンザ等対策特別措置法
  • 4 予防接種法
  • 5 地域保健法と母子保健法、母体保護法
  • 6 精神保健福祉法

第3章 医療保険制度改革と患者・被保険者の権利

  • 1 国民健康保険改革の動向
  • 2 患者負担増と患者申出療養の諸問題
  • 3 保険料負担、一部負担金の諸問題
  • 4 医療保険をめぐる現状
  • 5 継続される医療費抑制政策
  • 6 患者・被保険者の権利保障からみた医療保険の課題

第4章 高齢者医療確保法・高齢者医療改革と高齢者の権利

  • 1 高齢者医療確保法の目的・基本的理念とその問題点
  • 2 後期高齢者医療制度の保険料負担の諸問題
  • 3 後期高齢者医療制度の一部負担金の諸問題
  • 4 後期高齢者支援金・前期高齢者納付金の諸問題
  • 5 医療費適正化計画と特定健康診査・特定保健指導の諸問題
  • 6 高齢者の権利保障からみた高齢者医療確保法・高齢者医療改革の課題

第5章 医療法・医療提供体制改革と患者の権利

  • 1 医療計画と病床規制
  • 2 医療介護総合確保法と第6次医療法改正の諸問題
  • 3 医療介護総合確保法による医療・介護提供体制の一体改革
  • 4 コロナ禍の医療提供体制と医療法改正
  • 5 医師確保計画とかかりつけ医機能の強化
  • 6 患者の権利保障からみた医療法・医療提供体制改革の課題

第6章 公衆衛生・感染症法と患者の権利

  • 1 公衆衛生政策の展開
  • 2 新型コロナ・パンデミックと公衆衛生の機能不全
  • 3 コロナ禍で明らかになった感染症法の諸問題
  • 4 感染症法と新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正
  • 5 新型コロナの感染症法上の5類移行と公衆衛生の後退
  • 6 患者の権利保障からみた公衆衛生・感染症法の課題

終 章 介護保険法・介護制度改革と要介護者の権利

  • 1 介護保険導入の目的と制度の本質
  • 2 介護保険の給付構造と他法による介護保障の諸問題
  • 3 介護保険の財政構造と介護保険料の諸問題
  • 4 介護制度改革の展開
  • 5 介護保険の現状
  • 6 要介護者の権利保障からみた介護保険法・介護制度改革の課題

あとがき