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地域居住とまちづくり 多様性を尊重し協同する地域社会をめざして
書籍名
地域居住とまちづくり 多様性を尊重し協同する地域社会をめざして
著者名等
中山 徹
(編)
価格
¥3,520
(税込)
発行年月日:
2024年3月30日
ISBN-10
4880377627
ISBN-13
9784880377629
C-CODE
C0036
ページ数
314ページ
本のサイズ
A5
ネット書店
書籍の内容
住まうことの豊かさを求めて
日本の諸都市を初め、中国、イギリス、カナダ、そしてデンマーク、モンゴル、さまざまな場所で、住まうことの豊かさを求める市民の暮らしと活動を伝える。「Ⅰ 参加型まちづくり」「Ⅱ 子育てしやすいまちづくり」「Ⅲ 高齢者が暮らし続けられるまちづくり」「Ⅳ 少数民族等の文化を生かしたまちづくり」「Ⅴ 人口減少と持続可能なまちづくり」の5つの柱から、地域での暮らしを重視した「まちづくり」のあり方を、興味尽きない図版、写真を多数駆使して考える。
目次
はじめに ─人口減少時代におけるまちづくりの基本方向─
中山 徹
1 小中学校の統廃合か、少人数学級の導入か
2 コンパクトシティではなく公共空間の充実、乱開発の是正を進めるべき
3 人口減少を逆手に取り負の遺産を改善すべき
Ⅰ 参加型まちづくり
1 対話でつながり、共感で支え合う暮らしへ
斉田 英子
私たちの暮らしはどこに向うのか
住民参加研究から辿り着いた視座
デンマーク─幸せな国民と孤独な若者たち─
地域に居場所をつくる─デンマークにおける教会堂の閉鎖とリノベーション─
気軽にお喋りを交わす暮らし
心をオープンにして話し合う
2 地域活性化のための住民主体の「場」の形成
柳井 妙子
住民を主体とした地域活性化のための「場」の必要性
中核地方都市の岐阜市における「岐阜を想う会」
今治市における想う会活動、「伊予を想う会」
庄原市における想う会活動、「庄原を想う会」
三地域の「想う会」から見えてくるもの
3 地域運営組織における持続可能性
山田 知子
地域運営組織の定義と設立経緯
引き継がれる解決困難な課題
広島市における「ひろしまLMO」設置を巡って
三次市における補助金・交付金制度の見直し
持続可能な地域運営組織に向けて
4 英国における自然環境保全に関する市民活動
辻本 乃理子
英国における市民団体による自然環境保全活動
The Wildlife Trustsの活動について
Worcestershire Wildlife Trustによる地域活動
先駆的な活動を行う英国の自然環境保全に関する市民活動
5 コミュニティを形成する商店街における次世代の担い手育成
井上 芳恵
商店街の衰退と学びの場としての可能性
京都市伏見区内の商店街概要
多様な主体による空き店舗利活用
外部の組織と連携し変化する商店街
地域との接点が生まれる共有財産の設置と活用
学びの場としての商店街
コミュニティの拠点としての商店街
6 コロナ禍で機能した理念条例「広陵町中小企業・小規模企業振興条例」
清水 裕子
中小企業振興基本条例の可能性
地域振興の理念条例を自分たちの手で
視察と副産物
毎月行われた検討会
二年一〇か月越しの条例制定
真価が問われたコロナ禍
誰も止めなかった歩み
Ⅱ 子育てしやすいまちづくり
1 地域における子ども主体の生活づくり・まちづくり
松本 歩子
「子育て支援」から「子ども支援」へ
子どもの権利と日本の現状
子どもが参画する学童保育実践
子どもが選ぶ放課後生活をどう考えるか
子ども主体の生活づくり・まちづくりの展望
2 カナダで最も弱い立場に立たされている子どもたちの権利
畑 千鶴乃
オンタリオ州人権委員会 (OHRC) 意見書提出
州の人権法と人権制度
カナダ全土に影を落とす黒人、先住民族、人種化された子どもたちが社会的養護につながる割合の高さ
人種化された子どもたちの過剰代表問題
日本に対する示唆
3 インクルーシブな子どもの居場所の可能性
宮地 由紀子
子どもを取り巻く環境の変化と居場所
障がい児の放課後の居場所施策
自治体施策としての居場所事業
インクルーシブな居場所の可能性
4 放課後児童クラブの職員としての一考察
南 泰代
放課後児童クラブとは
放課後児童クラブの準備調査
放課後児童クラブの職員として調査
気になったこと
5 「こどものまち」にみる子ども・若者の参画による地域づくり
花輪 由樹
子ども・若者の参画について
「こどものまち」の全国的実施とその目的
子ども準備型と大人準備型による「まち」づくりの違い
コトナという立場の可能性
6 公民館で実施されている家庭教育支援事業
室谷 雅美
家庭教育とは
家庭教育力の低下
公民館とは
家庭教育支援事業を実施する公民館の役割
公民館で実施されている家庭教育支援事業の実施についての提言
今後の課題
Ⅲ 高齢者が暮らし続けられるまちづくり
1 地域で暮らす高齢者の支援 ─介護サービス整備とエリア計画─
池添 純子
地域密着型サービスの創設と「日常生活圏域」
地域包括支援センターと「日常生活圏域」
地域包括ケアシステムと「日常生活圏域」
市町村により設定された「日常生活圏域」
今後の課題
2 サービス付き高齢者向け住宅の防災課題
天野 圭子
高齢者施設や高齢者向け住宅の災害被害
サービス付き高齢者向け住宅の防災課題
サービス付き高齢者向け住宅の被災実態
サービス付き高齢者向け住宅の防災課題と方向性
3 高齢者福祉施設の音楽療法的活動
大江 宮子
高齢者の音楽療法的活動の現状と問題点について
音楽指導者の資格別比較と配置との関わり
音楽への反応
音楽指導者
音楽空間
今後の課題
4 中国の高齢者地域福祉事業 ─江蘇省を例に─
劉 丹
江蘇省における高齢者福祉サービスシステムの構築
江蘇省における高齢者福祉の問題点
南京市における高齢者福祉におけるニーズと権利の視点に基づく実証
高齢者福祉の政府責任
5 ソーシャルワークによる中国の高齢者地域支援
張 秀敏
高齢者ソーシャルワークの必要性認識から「本土化」の探求へ
高齢者ソーシャルワークの発展
ソーシャルワークサービスの現状
高齢者ソーシャルワークサービスの三分類
地域づくりにおける主な課題と展望
Ⅳ 少数民族の文化を生かしたまちづくり
1 福建土楼の実態調査と今後の展望
王 飛雪
本研究に至った経緯
土楼に関する調査の現状
本研究における土楼の分類
今後の課題
2 ギャロン、ムヤ、カンバチベット族集落の空間構成 ─四川省カンゼチベット族自治州を対象として─
王 雪桔
カンゼチベット族自治州に分布するチベット族の概要
調査目的と調査内容
ギャロン、ムヤ、カンバチベット族集落の特徴
ギャロン、ムヤ、カンバチベット族集落の相違点
3 モンゴル民族の伝統的な生活様式と変遷
婭 茹
伝統的な生活様式について
モンゴル民族の生計方式
モンゴル民族の伝統住居
モンゴル民族の伝統衣服
モンゴル民族の伝統食
モンゴル民族の伝統行事、祭り
モンゴル民族の伝統宗教
モンゴル民族の伝統的な生活の変遷要因
4 内モンゴル自治区・ホルチン地域における農牧民の住居
イジョウ
ホルチン地域の調査地について
ホルチン地域の農牧業
調査地域の概要
バイシン(住宅)の平面タイプ
バイシンの材料
バイシンの特徴
5 内モンゴル自治区・フルンボイル市における牧民の住居
スチントヤ
三民族の基本状況
バルガモンゴル族の住居の特徴と牧畜形態
エヴェンキ族の住居の特徴と牧畜形態
ダウール族の住居の特徴と牧畜形態
草原地域における牧畜業の課題と展望
6 内モンゴル自治区・アラシャにおける牧畜民の住居
阿栄照楽
住居の種類と所有状況
アラシャの居住様式と牧畜業の特徴
バイシンの間取り変容
バイシンと移動式住居の関連
今後の課題と展望
7 シリンゴルにおける牧畜民の環境移行
野村 理恵
生態移民について
内モンゴル自治区における生態移民村の建設
生態移民村での生活実態
生態移民の新たな展開
連動する居住環境の変化と生業の変化
8 内モンゴル自治区における民族教育の現状と保護者による評価
薩日娜
民族教育の状況
民族小中学校で実施されている民族級育
保護者の状況
保護者の民族教育に対する評価
保護者の地域連携に対する評価
なぜ都市部の民族中学校は民族教育に対する評価が低いのか
なぜ都市部の民族中学校は地域連携に対する評価が異なるのか
Ⅴ 人口減少と持続可能な環境によるまちづくり
1 地域における空間のあり方、保全と利活用
宮川 智子
英国の公園整備と再生について
英国の都市公園に関する制度
リーザス公園の再生
今後の都市における公園緑地
2 市民農業団体の歩みと地域のつながり
近江 郁子
都市住民の農業参加について
「健楽農業」誕生からの軌跡
野菜栽培は難しいと実感する参加者たち
多様な才能を発揮する参加者とさまざまな交流
後継者問題
市民農業にとって重要なこと
3 道路拡張陳情と高取山の活用 ─西代耕地整理と新長田駅北地区震災復興区画整理より─
澤田 洋子
震災復興後の長田区の現状と課題─都市計画は一〇〇年の計なり─
耕地整理から震災復興区画整理に至る一〇〇年間の街区と町空間の変遷
鉄道の高架計画─耕地整理組合と鉄道院とのやり取りより─
街区と道路形成の問題点─自転車道・電柱地中化・不必要な信号・連続性のない広すぎる区画道路・街路樹の欠如─
高取山山麓地区の状況
空き家の活用と災害避難地の創設
4 人口減少社会における生態系を活用した防災・減災の土地利用と
J-ADRES
データベースの活用について
黄 琬惠
人口減少社会の土地利用と社会資本の老朽化
気候変動に伴う災害の激甚化とグリーンインフラの活用
生態系を活用した減災・防災の土地利用
日本全国土地利用総合評価データベース(J-ADRES)
事例(奈良市)からみるJ-ADRESの見方
今後の展望
5 官民協同による空き家対策 ─大牟田市を事例として─
藤原 ひとみ
大牟田市における空き家対策
不動産業者による空き家対策
相談窓口の実績
相談窓口の意義
6 古民家の空き家活用
玉井 香里
古民家の民泊としての利用
デイサービスとしての利活用
クラウドファンディングを活用した事例
7 自治体における空き家管理施策の状況
崔 銀淑
市町村の空き家対策と管理に関する啓発活動
空き家所有者の管理責任と義務を知らせる啓発活動
管理不全空き家の発生予防のための啓発活動
相続登記に係る啓発活動
実施率と評価の関係
課題と展望
8 人口減少社会に対応した都市計画・地域居住とは ─市街地における空き家・空き地への対策─
清水 陽子
空き家・空き地対策の入口と出口
対策① 住宅戸数の適正化
対策② ランドバンクの活用、暫定利用の拡大
これからの地域居住の視点
おわりに
中山 徹
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