移動から公共交通を問い直す─コロナ禍が気づかせたこと

    移動から公共交通を問い直す─コロナ禍が気づかせたこと
    書籍名 移動から公共交通を問い直す─コロナ禍が気づかせたこと
    著者名等 西村 茂 (著)
    価格 ¥1,980(税込)
    発行年月日: 2024年7月31日
    ISBN-10 4880377724
    ISBN-13 9784880377728
    C-CODE C0036
    ページ数 172ページ
    本のサイズ A5

書籍の内容

これからは移動手段の多様化が必要である

コロナ禍で公共交通と移動手段に起きた変化を検討し、新たな移動政策を提言する。その上で、移動の格差が軽視され続けてきた現実、「くるま社会」の問題点、すべての住民の移動に対応し自治体全域をカバーする移動サービス・新たな移動手段、通勤対策、運賃収入に頼らない財源の確保、公共交通の収入構造、公的負担の様々な手法、そして滋賀県の交通税構想、無料交通の実例と課題などについて整理・検討する。

目次

まえがき

第1部 交通から移動へ:コロナ禍での移動の変化

第1章 コロナ危機が変えた社会とライフスタイル

  • 第1節 移動の制限と行動の変化
  • 第2節 家計消費の変化
  • 第3節 買い物行動の変化
  • 第4節 ライフスタイルの変化

第2章 移動しない権利

  • 第1節 「移動しない」という選択肢
  • 第2節 「時間の権利」から移動ニーズを問い直す

第3章 テレワーク・オンライン地方議会・脱東京

  • 第1節 テレワーク
  • 第2節 オンライン地方議会:議員のテレワーク
  • 第3節 脱東京の動向

第4章 公共交通の新たな危機

  • 第1節 移動の減少
  • 第2節 移動手段を替える
  • 第3節 収入の減少
  • 第4節 減便・廃止、運転手不足、運賃値上げ

第5章 国土交通省のコロナ危機対応

  • 第1節 交通事業者への財政支援策
  • 第2節 Go To トラベル
  • 第3節 地域公共交通関係予算

第2部 法制度の理念と現実の移動格差

第6章 フランスにおける法制度の歴史:権利と格差

  • 第1節 権利の理念の限界について
  • 第2節 2019年基本法の内容

第7章 日本の法制度

  • 第1節 法律
  • 第2節 自治体基本条例とその意義:区域内の格差の存在

第3部 「くるま社会」における移動の保障

第8章 自動車への依存と格差問題

  • 第1節 運転を止めるか、続けるか
  • 第2節 自動車と格差

第9章 環境対策から見た自動車

  • 第1節 温暖化・資源浪費
  • 第2節 社会的費用の負担
  • 第3節 政策がつくる「くるま社会」

第10章 車の利用を減らす:新しい手段・代替サービス

  • 第1節 オンデマンド交通
  • 第2節 相乗り
  • 第3節 キックボード・自転車:近距離の移動手段
  • 第4節 通勤手段を替える

第4部 移動サービスの財源と公的財政

第11章 税と公共交通

  • 第1節 運賃と収入構成
  • 第2節 公的財政による支援の方法

あとがき