月刊『住民と自治』 2024年5月号
特集 「公共」のいきる社会と公務労働

公務の縮小と民営化・民間化により公務員は削減され、非正規公務員の増加で公務職場では正規・非正規の分断が広がりました。そして、公務執行体制と公務労働は「住民福祉の向上」から企業奉仕、財界奉仕へと変質し、自治体職員の働きがいと誇りが失われ、公務員離れが加速しています。一方、コロナ禍で保健所の重要性が浮き彫りになり、公務や公務員への住民の期待はかつてなく高まっています。そして、「公共の役割と力を取り戻すこと」「地域住民が主体となって決めていくこと」が、地方政治変革の主題として登場してきました。本特集は、公務労働と公務執行体制の変質を検証し、「公共」のいきる社会とあるべき公務労働を考えます。

書籍名 月刊『住民と自治』 2024年5月号
特集 特集 「公共」のいきる社会と公務労働
価格 ¥800(税込)
発行年月日 2024年4月15日
ISBN-10 4880377961
ISBN-13 9784880377964

目次

◆直言 「平成の合併」から25年目を迎えて 平岡 和久

●特集●「公共」のいきる社会と公務労働

  • 「公共」のいきる社会の実現をめざして 桜井 眞吾
  • 公務員制度と行政執行体制の変質を考える 晴山 一穂
  • デジタル・AI依存で、公共と自治が破壊される─自治体DXによる行政の無人化への警鐘 久保 貴裕
  • 市民共働の図書館づくりを目指して─倉敷市立図書館をめぐる動き 田中 久美子
  • 住民の「当たり前」を支える非正規公務員 田村 多鶴子
  • 定数削減・抑制と住民サービス─公衆衛生の現場から 山本 民子
  • 保育士増員運動に保護者として関わって 小俣 徹哉
  • FOCUS 第33次地制調と地方自治法「改正」案 榊原 秀訓
  • FOCUS 水道民営化推進のための水道行政移管 近藤 夏樹
  • シリーズ 〈検証〉2024年能登震災 第2回 能登半島地震が浮き彫りにした地域医療の脆弱化と医療機関復旧の緊急性 横山 壽一

●連載●

  • 暴走する大阪万博─維新・政府の虚妄を斬る 第3回 大阪・関西万博の“経済効果” ─その意味を探る 桜田 照雄
  • くらしと自治と憲法と 第30回 常態化する自衛官の靖国集団参拝を批判する 纐纈 厚
  • @NEWS 福岡市 市民の命と健康を守る保健所体制こそ人々の願い 宮下 和裕
  • ローカル・ネットワーク
  • Jつうしん 富山県自治体問題研究所 能登半島地震─富山県内も甚大な被害 山崎 勇
  • 自治の風─京都から 第6回 市民フォーラムは「大人の学校、市民の学校」 髙屋 晧
  • 編集後記
  • 表紙写真 大坂 健
  • 目次カット 芝田 英昭