月刊『住民と自治』 2024年12月号
特集 生活保護はいのちのとりで―個人の尊厳に基づく生存権の保障を

2024年12月号

生活困窮者は増大していますが、生活保護制度の利用者数は減少しています。それは憲法25条の生存権を具体化した生活保護制度が、その目的から大きく乖離した保障水準にあり、生存権を保障する制度になっていないことを示しています。こうした中で2023年、群馬県桐生市の生活保護行政における憲法・生活保護法を無視した運用の実態が発覚しました。桐生市の事案は、この国の社会保障抑制政策の問題を浮かび上がらせました。本特集では桐生市の問題そして生活保護の現状を、研究者、議員、ケースワーカー、住民、弁護士らにより分析し、改善に向けた方向性を提示します。

書籍名 月刊『住民と自治』 2024年12月号
特集 特集 生活保護はいのちのとりで―個人の尊厳に基づく生存権の保障を
価格 ¥800(税込)
発行年月日 2024年11月15日
ISBN-10 4880377848
ISBN-13 9784880377841

目次

◆直言 自治研活動への第一歩 菊池智博

●特集● 生活保護はいのちのとりでー 個人の尊厳に基づく生存権の保障を

  • 生活保護を本当の権利にするために─生活保護制度をめぐる現状と課題 田川英信
  • 桐生市生活保護違法事件全国調査団による調査・分析から見えてきた実態 桜井啓太
  • 桐生市生活保護行政の逸脱と改善状況 渡辺ひとし
  • 「生活保護は権利」市民の力でくらしを守る─桐生市生活と健康を守る会の取り組み 山形 孝
  • 生活保護ケースワーカーから見た支援の現場─求められるのは多様な生を保障する制度への転換 横田 敏
  • 生活保護法から生活保障法へ~個人の尊厳に基づく生存権の保障を 吉田雄大
  • FOCUS 「こども誰でも通園制度」をどう見るか 大宮勇雄
  • ZOOM IN 議会が公開討論会を開いた青森県板柳町の住民投票 上田道明
  • ZOOM IN 東京都カスタマー・ハラスメント防止条例に対する東京自治労連弁護団意見書 舩尾 遼
  • ZOOM IN 「晴海フラッグ」がなぜ「投資の舞台」となったか─公有地投げ売り住民訴訟で裁かれなかった真実 遠藤哲人

●連載●

  • よなぐに悲喜交交 第2回 「家が無い!」住宅不足で何が起きているのか 植埜貴子
  • 書評 傘木宏夫著『再エネ乱開発─環境破壊と住民のたたかい』 岡田知弘
  • BOOK REVIEW
  • ローカル・ネットワーク
  • Jつうしん 岩手地域総合研究所 シリーズ「岩手の再生」第9集『不安の根源を探る』 小松勝治
  • 自治の風ー石川から 第7回(最終回 能登半島地震・豪雨災害からの復旧・復興のあり方ー「創造的復興」をめぐって 竹味能成)
  • 編集後記
  • 表紙写真 大坂 健
  • スケッチ 芝田英昭