月刊『住民と自治』 2025年5月号
特集Ⅰ 自治体職場はいま
    ―現場の疲弊が招く公共サービスの崩壊
特集Ⅱ ふるさと納税が自治と公共を壊す

特集Ⅰは、「骨太の方針2015」以降、「公的サービスの産業化」として、企業奉仕の行政運営が徹底され、血税が企業の食い物となり、公共サービスの破壊が進んでいます。「全体の奉仕者」(憲法第15条)であるべき自治体職場の現状と課題を明らかにし、住民本位の行政への転換の方向性を考えます。

特集Ⅱでは、寄付額が1兆円を超えるふるさと納税について疑問を投げかけます。納税者が合理性を優先させた結果、多額の税収が無駄遣いされ未来を貧しくする制度はなぜこれほど魅力的なのでしょうか。また、認知度が低い「企業版ふるさと納税」も自治体の民主主義を大きく歪める可能性があります。談合事件も起きた今、どうすべきでしょうか。事例を踏まえながら考えます。

書籍名 月刊『住民と自治』 2025年5月号
特集 特集Ⅰ 自治体職場はいま
    ―現場の疲弊が招く公共サービスの崩壊
特集Ⅱ ふるさと納税が自治と公共を壊す
価格 ¥800(税込)
発行年月日 2025年4月15日
ISBN-10 4880377797
ISBN-13 9784880377797

目次

◆直言 参加型予算に関心を寄せて 藤原 遥

●特集Ⅰ● 自治体職場はいま─現場の疲弊が招く公共サービスの崩壊

  • 変質する公務労働の現場と再生への道 晴山一穂
  • 人事評価と人事・給与の能力・実績主義化─現場の疲弊が公務の変質を招く 黒田兼一/嶋林弘一
  • 会計年度任用職員制度の限界ー制度スタートから丸5年を迎えて 曽我友良
  • 自治体職場の変質は公共サービスの低下を招き、住民の不利益となる 吉田佳弘

●特集Ⅱ● ふるさと納税が自治と公共を壊す

  • ふるさと納税の政治経済学 吉弘憲介
  • 財政民主主義をゆがめる「企業版ふるさと納税」の問題 掛貝祐太

  • FOCUS 「地方創生2.0」の批判的検討─地域再生における主体性の獲得と地方自治確立に向けて 関 耕平
  • FOCUS 再開発の「破たん」をどういう観点で見直すか 遠藤哲人

●連載●

  • 自治体で働く青年の想い 第3回 自治体職員としての「経験」と「できること」 坂本州平
  • よなぐに悲喜交交 第7回 島ちゃびアラート 植埜貴子
  • 書評 芝田英昭著『歴史に学ぶ生命の尊厳と人権』 土屋典子
  • ローカル・ネットワーク
  • Jつうしん 東海自治体問題研究所 ワンコイン自治カフェのことなど 原 卓郎
  • 自治の風ー北海道から 第5回 地域の中小企業が輝く振興策を 大貝健二
  • 編集後記